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2025年 会社のフェーズが変わる一年に

新年明けましておめでとうございます。人事を担当しております。西村 宏登(Hiroto Nishimura)です。
年末年始は皆さま、いかがお過ごしでしたでしょうか。

2025年の干支は「乙巳(きのとみ)」で、干支の意味合いとしては、「乙」は未だ発展途上の状態を表し、「巳」は植物が最大限まで成長した状態を意味します。つまり、乙巳は「脱皮し強く成長し、努力を重ねて安定させていく」という意味があり、これまでの努力や準備が実を結び始める時期を示唆するそうです。

一方で、成果はすべての人が同じペースで得られるものではなく、成長の速度は人それぞれであり、中には時間がかかる人もいます。早い人では具体的な成果が現れ始め、中には大きな結果を手にする人もいらっしゃるかと思いますが、すぐに結果が出なくても、焦らず粘り強く取り組む姿勢が重要ということを改めて認識しておく必要がある年になるように思います。

ROXXは2024年9月25日に東京証券取引所グロース市場へ新規上場することができました。改めて私たちを支えてくださったすべてのステークホルダーの皆様のご支援、ご高配に、心より感謝を申し上げます。一方で、反省すべきことも多く、今年は人事という枠組みを超えて、事業を伸ばしていくことに注力していきたいと思います。そうした中で、おかげさまで、今期も採用進捗が順調に進んでおり、140名以上の新しい仲間のジョインが決まったことに加え、1月からもさらに頼もしい仲間たちと共に、邁進していきます。なお、4月には80名近い新卒メンバーもジョインすることが決まっています。

数字で見るROXX

組織の成長は一年前と比べて、昨年同時期から人員数はおおよそ2倍近くとなり、もちろん目の前の仕事にも立ち向かいながらも、また1年前と比べて眼に見えている景色も大きく変わってより一層身が引き締まる想いを持つと同時に、結局は日々今できることを一歩ずつ進んでいくだけかな、とも年末年始で振り返っていました。

本年は、新たなフェーズにROXXが入ることになります。それは、人事においても同様のことが言え、更なる進化が必要とされる年となるので、注力ポイントを変えるのと同時に、私自身ももっと先のフェーズに向けて、今までとはまた一味違ったチャレンジをしていく年にする。というのが目下の目標地点となりそうです。

歴史から学ぶ、時代の転換点

昨年は残念ながら、イギリスに行く機会はなかったのですが、また昨年に引き続き、ビートルズの話を交えながら、今年の抱負をまとめたいと思います。改めて、お伝えする必要はないかもしれませんが、ビートルズはおよそ8年の活動期間で、13枚のアルバム、楽曲213曲を発表したビートルズの音楽は、60年代以降のロック、ポップスなどのミュージックシーンにも多大な影響を与えました。

その一方で、当時はバンドと言えば、演奏するだけの「インストゥルメンタルグループ」か、唄うだけの「ボーカルグループ」の2種類しか知られていなかったので、どちらもやるのはかなり新しいものだったようです。

そうした背景もあり、まず知られるためには、というところで実はまずは圧倒的な量をこなしており、また音楽性もどちらかというと、初期の頃は恋愛をテーマにしたシンプルなラブソングがメインで、タイトルも「From Me To You」や「She Loves You」、「I Want To Hold Your Hand」といったわかりやすく、顧客の好みにドンピシャに合う曲をたくさん書いて音楽マーケットにおいて一定のポジションを築いていました。

量という意味でいうと、3ヶ月ごとにシングルレコードを、半年に1枚のペースでアルバム(LPレコード)をリリースしているという事実です。さらに、コンサートのブッキングも、1963年だけでも208回(!)のライブをこなすという過酷なスケジュールを組んでいました。

活動期間中、母国のイギリスでは12作のオリジナル・アルバムを発売されていて、そのうち11作が全英アルバムチャートで週間第1位を獲得したようです。

アメリカなどの世界各国においても高い販売数を記録し、全世界でのレコード・カセットテープ・CD・ダウンロード・ストリーミングなどの売上総数は6億を超えて、その多大な実績に対して、1965年10月26日には女王エリザベス2世から大英帝国勲章(MBE勲章)を授与されています。

そして、まさにその1965年というのは、「乙巳(きのとみ)」の年で、まさに成長と結実の時期でした。(ちなみに、ROXXの採用基準には音楽に詳しいか否かは入っておりませんので、ご安心くださいませ。)

組織の強度を高めるために

今期ROXXは、戦略的に成長投資をする意思決定をしています。つまり、事業のところももちろん、組織拡大とともに堅調に伸びているところから、更にエンジンを積み替えていく変革期に入ります。経営方針としても、今まではそれぞれの事業部はシナジーを過度に意識せず、独立的に運営していたところから、改めて組織の叡智を結集させ、スピード感を今まで以上に上げていこうと考えています。

一方で、組織の成長率はここ5年で約5倍となり、マネージャー以上を担っている方のほとんどがこの2〜3年でご入社くださった方ばかりで、組織の強度を心配されることも多くなりました。

改めて、良い組織の定義は色々とあると思うのですが、私個人としては「最適」というレベルが高い水準にあり、尚且つそれが仕組みで出来ている組織なのでは、と考えています。
ただし、それは合理だけで果たしていけるのかでいうとそうではないとも考えています。

「戦略的経営の父」とも呼ばれるロシア系アメリカ人の経営学者で、経営の意思決定における合理性の重要さを最初に指摘したイゴール・アンゾフ氏という方がいらっしゃるのですが、彼は合理性の重要さを認識しつつも、過度な分析志向・論理志向の危険性を指摘されています。

1959年に著した「企業戦略論」において、合理性を過剰に求めることで企業の意思決定が停滞状態に陥る可能性を指摘し、その状態を「分析麻痺」という、「分析のための分析をしてしまう」というような絶妙な言葉で表現しています。

これの意味するところは、では合理が良いのか、直感が良いのか。というどちらか一方が良いということではなく、原因と問題の因果関係が明確で、別に情緒的な差別化が求められない局面であれば、わざわざ直感に頼らずとも論理で解けば良い、という結論になるわけですし、反対に「意味」が非常に重要な局面において、いたずらに論理を積み重ねても良質なアウトプットは得られないことを示唆しています。つまり、両者の問題解決アプローチにはそれぞれ良い面も悪い面があるわけですので、どちらかだけを用いるべきだと断定することはできないということです。

詳細は省くのですが、こうした話で意識しておかねければならないポイントは、では何をやるかという話よりも、実はどうやるかのほうが実態としてはコントロールしやすいし、結果につながりやすいという、以前10%改善するより、10倍にするのが楽。という話でもさせていただきました。

もちろん、打ち手は思い付く限り打つべき、というのは基本方針ではあるのですが、ひとつひとつの施策の強度が低ければ、成果が出るのは遅くなってしまいますし、その状態で人を拡大しても「最適」の基準値が高い低いではなく、決まっていないことから、何が正解なのか分からなくなってしまいます。重要なことは、日々の強度、ひいては時間あたりの強度をはかる指標を明確にし、それをトレースできる状態にすること、その次にその指標をどうやったら上がるのかを動詞レベルで設定することにあると私は認識しています。

この時に思うことは、では、早く正しいものを選択する意思決定をしたい。ということで、他社でうまくいっている業務モデルをとにかく模倣するなどの施策を思いつきます。

一方で、その発想自体は悪くはないのですが、たいていはこのやり方はうまくいかないことが多いです。それは、成功するための執着心が足りない、という定性的なことももちろんですが、それと同時にここで最も考えておかなければならないのは、正しいものを外から持ってくる、ではなく、正しいとされているものを一日でも早く自分たちの組織にインストールして、そこから得られた結果をもとに、ムリ・ムダ・ムラを可能な限り迅速に「ファクト」として把握して、やらなくて良いものを選択していく、スピード感にあるように思います。

つまり、そうした不要なものを削ぎ落とした結果、正しいものだけが残されていく。ということです。組織の強度が高いというのは、まさにこうした合理と直感をいったりきたりする速度、スピードにあるように考えています。

思考する技術よりも、行動する技術を磨くこと

昨年も同じことをお伝えした気もしていますが、引き続きROXXは最短最速で事業成長を目指していきます。そうした際に、素晴らしい仲間が益々必要になってきていますし、先に述べたビートルズのメンバーのように、時代の転換点を創る新たなリーダーがたくさん必要になってきます。
それらを目指すために、環境づくりにおける人事およびCHROとしての役割は、属性という分かりやすいグループで考えるのではなく、お一人おひとり強み、多種多様なメンバーそれぞれが自分の強みに気付き、そしてそれを活かして、活躍、成長できる環境をつくることが非常に重要であると考えています。
一方で、自ら意思を持って変わろうという具体的なアクションがないと、いくら思考していただいても行動する技術がなければ成功は掴んでいただけないことも事実です。私が今このROXXにおいて唯一貢献できることといえば、その動機づくりぐらいかもしれませんが、今年はもう一歩そこを踏み込んで、温め続けていたカルチャーを構造的な仕組みを持って再構築していくことをやっていこうと考えています。

引き続き、「時代の転換点を創る」というミッションを軸に、いまだかつて見たことがない未来を一緒に目指せる仲間を採用という手段もそうですし、社内からもより増やしていけるよう、死力を尽くしていきます。
本年も多くの方にご面倒お掛けすることもあると思いますが、改めて「自分の力だけで変えることができない」 ことについて悩むのは、無駄なことだと思い、私はじめ、人事メンバー一同とともに、より良い社会を創るための事業を多く生み出せるよう、社内外問わず多分に頼らせていただけますと幸いです。

本年も、非常に楽しみな一年となりそうです。やるべきことも見通しが明るくなり、ワクワクした日々を送れそうと感じています。引き続き、皆さまにおかれましては、多々ご面倒お掛けすることもあるかと思いますが、何とぞご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

ROXXでは時代の転換点を一緒に創ってくれる仲間をさまざまなポジションで募集中です。カジュアル面談スタートでもOK!皆様のご応募お待ちしております。