【前編】人材紹介会社の時代の転換点を仕掛けるサービスとは
Zキャリア プラットフォームというサービスについてみなさんご存知でしょうか?
Zキャリア プラットフォームとはROXXが開発から運営まで行っている「人材紹介事業会社と採用企業を繋ぐ日本最大級の転職支援プラットフォームサービス」です。
今回はZキャリア プラットフォーム事業責任者の大輪さんとZキャリア プラットフォーム BizDev マネージャーの菊川さんにROXXで大事にしているMission / Value / Tuningを元にZキャリア プラットフォームについて対談いただきました。その前編をお届けします!
ー Zキャリア プラットフォームにおいて最も ”時代の転換点”と感じている部分を教えてください。
菊川:立ち上げの頃から携わっているサービスなので成り立ちの部分をベースに話せればと思っています。Zキャリア プラットフォーム誕生の起点は、採用企業側の窓口を1つにできないかというところでした。
人材紹介事業を端的に説明すると、採用企業を開拓し、ご契約いただいて初めてその採用企業の求人を候補者に紹介できる仕組みです。僕達も最初は従来の方法で人材紹介事業を行っていました。
人材紹介事業を始めて1年が経った頃、採用企業側の悩みが顕著に理解できるようになりました。採用企業は人材紹介会社から営業が来て商談を実施。契約締結後に求めているポジションや求人をアナウンス。最初は、求める人物像と人材紹介会社から紹介いただく方のペルソナがなかなか合わず、採用企業についての理解も浅いので、質を上げるために、人材紹介会社とコミュニケーションを取る頻度を高くしたりして、少しずつペルソナをすり合わせていきます。
一方で、そういうところに時間が掛かってしまい、本来「採用した人に早期活躍してもらうこと」や「中長期の会社の成長に必要な人材を考えて採用のブランディングに力を注ぐ」などの、事業・組織の成長という本来最も重要なことに時間配分が出来ていない悩みを感じていました。足元の短期的な目標を達成するための採用にめちゃくちゃ苦労していて、採用企業の人事の方々が本来の仕事に向き合えていない環境になっていることが多く、あるべき姿でないと考えるようになりました。
その工数を減らす仕組みが作れないかと考え、求人のデータベースに行き着きました。採用企業と人材紹介会社の窓口を1本にすることで、根本的に採用企業の人事の方々の工数や負担を減らし、短期的な母集団形成を可能にする仕組み、つまりは求人をデータベース化するというところに考えが至ったのは大きな起点だったと思っています。
大輪:僕は約2年前にROXXに入社しました。Zキャリア プラットフォーム自体のお客様が人材紹介会社であり、サブスクリプションモデルで求人企業から成功報酬の一部をいただく、Gross Merchandise Value(以下略、GMV)を事業として考えようというタイミングでした。僕自体は、人材紹介を元々やっていたというところがあり、どちらかというと人材紹介会社目線でZキャリア プラットフォームに入りました。
立ち上げ間もない紹介事業者にも携わっていたので開業時の大変さは身を持って感じていました。例えば、開業しようとすると割と最初にぶつかる求人開拓や求職者集客を0から開始することの難しさもその一つです。Zキャリア プラットフォームのようなサービスがあったらシンプルでシームレスに人材紹介事業を始めることができるので、絶対ニーズがあると感じて、ROXXにジョインしました。菊川さんとは相当フェーズが違うので、抱えてた課題も違う感じですね。
ー 改めて、大輪さんはそれぞれのステークホルダー別に考えると、どの部分がZキャリア プラットフォームの”時代の転換点”だと考えていますか?
大輪:Zキャリア プラットフォームには大きく分けて人材紹介会社、採用企業、求職者と3つのステークホルダーがいます。3つのうちどこを向くかが大前提あると思っていて、菊川さんがおっしゃった通り入口は求人企業を向いて作り始めたところだと思います。一方で、僕が入社したタイミングだと社員の半数以上が人材紹介会社を重要視して仕事をしていました。直近は、プラットフォーマーとしてのエンドユーザーである求職者に『転職決定』という本質的な価値を如何に提供し続けられるかを考えています。採用企業に関しては、先ほど菊川さんがおっしゃっていた人材紹介会社との窓口を1本にするというところが時代の転換点だと思っています。
その上で、将来的に最も向き合い続けるべきは、サービスを最終的に受け続けている求職者です。Zキャリア プラットフォームを介して誰でも転職が決まる求職者体験の提供ができ続け、かつ安心して提供し続けられるインフラに近い状態が、求職者から見た時の時代の転換点だと思っています。
そうなるには一定の信用力が必要で、他社と比較してもROXXはまだ支援する力も小さいですし、安心、信憑性、信頼性みたいなところもまだまだだと思ってるので、そういったところを含めて大きくしていく必要はあるかな考えています。
菊川:人材紹介会社目線では、Zキャリア プラットフォームでの決定数の約10倍で日本一の決定数を誇れる人材紹介スキームに到達することを考えると、求職者の人生と向き合って支援している人材紹介会社やキャリアアドバイザーの数が増えていくことにより、大手人材紹介会社の決定数を超えられるポテンシャルを秘めていると考えています。
人材紹介に携わりたいと思っているキャリアアドバイザーの方々が、いつでも簡単に求人票が確認でき、Zキャリア プラットフォームを気軽に使うことができる環境を作ることができたら、求職者の転職体験も変わるし人材紹介会社の支援価値もどんどん上がっていくと思っています。パートナーである外部の人材紹介会社さんと共に、大手人材紹介会社の決定数を超えられたら時代の転換点になると信じています。
大輪:同意見ですね。人材紹介会社が求人開拓をしなくて良い状態を創りたいですね。
ー ROXXにはROCK・BAND・SHOWと3つのバリューがあります。それぞれZキャリア プラットフォームとして噛み砕いていくとどのようになりますか?
大輪:前提、このROCK・BAND・SHOWの下にTuningというものが紐づいているため、それとセットでお話できればなと思います。
ROCK自体は、今後のZキャリア プラットフォームであったり、ROXXそのものをアップデートしていくためにとても重要な観点だと捉えています。
ROCKの意味合いの中に「正々堂々と意見を言う」「できる方法を考え言葉にする」「お互いをリスペクトする」など、とても重要な論点があります。Zキャリア プラットフォーム事業部としてもROXXという会社規模でみても、これをちゃんと企業自体の傾聴力とか受容力みたいなものが前提ないとこれを正しく思い切って社内で発揮できないと考えています。
組織や会社をアップデートしていく重要な観点だからこそ、事業部がどのように土台を作っていくのかが非常に重要で、尚且問われていると認識しています。みんなに意見を求めているみたいなことを言うのは簡単ではあるものの、正々堂々と仕事するうえでは、心理的安全性が担保されていない状態ではなかなか良い意見は出てこないと思っています。事業部の課題としては、それを正しく整備し、当事者として向き合える状態を作っていくことが、事業全体が今以上にアップデートされていく重要な要素です。
菊川:大輪さんの話に少し補足できればと思うのですが、人材紹介業界に携わっている人々の仕事の仕方って、この業界構造が作られてからほぼ変わってないと思っています。そういう業界が前提の中で、関与するステークホルダーそれぞれが、どうすればもっとハッピーになるとかそういう視点がとても重要だと思っています。
自分なりの信念もだし、お客様と触れ合う中で考えついたことや感じたことを正々堂々と提言いただければいただくほど、「確かに!これもっとこうしたらよくなるよね。」とかそういう部分が絶対に出てきます。当たり前かもしれませんが、もっとできることがあるからこそ、それをより大切にしたいなととても思っています。
ー BANDに関してはいかがでしょうか。
菊川:BANDは会社定義でいくと、「互いに欠けている部分を補い、1人では成し得ない大きな成果を生む」です。これをZキャリア プラットフォームに置き換えると、社内で役割分担というか背中を預けるみたいなところや、お互いをリスペクトし合う部分が大前提になると思っています。その上でZキャリア プラットフォームは、人材紹介会社とパートナーシップを組んでいかないと成立しないビジネスです。このBANDが指している相手が社内に留まらず、社外のステークホルダーにもちゃんと向いているような表現になってるなと感じています。人材紹介会社ごとに、ご経験や仕事への価値観、求職者や人材業界への思い、立ち上げ背景などは本当に様々です。その上、人材紹介会社にいるキャリアアドバイザーの方の思いも様々なので、これをすれば正解です、この通りにやってくださいでは差別化が図れないモデルになっています。
人と人との関係性みたいなところと、それぞれの得意不得意みたいなところを把握し合い、僕らも人材紹介会社と背中を預けて一緒にこのマーケットを良くしよう、同じベクトルを向いてやっていこうっていうところが強いビジネスモデルなので、そう言った意味でもこのBANDっていうのはすごい大切な部分だなって思いますね。
大輪:このモデル構造上どこまでをBANDとするかっていう範囲がすごく大事で、時には求人企業ともタッグを組む時もあると思いますし、どこまでを仲間と捉えるのかチームと捉えるのかってすごく重要なテーマかなって僕は思ってます。
ROXX社内の組織力の観点で考えると、互いの欠けているところを補い合う前に、まずは自分が完璧ではないこと、それで生じる凸凹さへのメタ認知を上げた上でそれを正しく開示することができない限り、お互いの欠けているところを補う構造に至らないので、初歩はそこのメタ認知をしっかりとあげることが重要になってきます。
また、BAND単体では機能せず、上段のROCKがある前提で初めて高い基準で互いが切磋琢磨できる関係性を築くことができると思っています。その上で、顧客との関係性であったり、社内でのチームみたいなものができていくと思っているのでその根本は正しく届いて欲しいし、そういうメッセージも入っていると読み取っています。
ー 最後に、SHOWについていかがでしょうか。
大輪:SHOWですね。一言でいうと自分の不足と向き合い続けなさいっていう、ROXXの基礎行動として重要な話かなと思っています。SHOWに関連するTuningのなかで、「顧客の成功から考える」という僕も個人的に好きなワードがあります。
顧客の成功から考えるということ自体には、まず価値提供者を理解する必要があります。アーティストっぽくベストパフォーマンスを出すことや、表現者であることももちろん大事ですが、その前にサービスの提供先があり、価値提供先がどこなのかというところと、そこの期待値はどこなのかをまず前提で把握しましょうというのが、この言葉の理解を深める上段で必要であると思っています。
Zキャリア プラットフォームに置き換えると、様々なステークホルダーの期待値を正しく理解し、求められている期待値をどう超えていくのかが大事で、それがベストパフォーマンスに繋がると思ってます。ベストパフォーマンスが出せないのは準備不足だし、クオリティが足りないことや期待値を上回れなかったのはスキルや経験の不足だったり、そもそもの期待値の握りの不足だと思います。だからこそ準備に時間をかけたり自分の不足を正しく認識しようというメッセージが込められてると捉えています。
菊川:大輪さんの話に被せると、最近、自身の不足の認識を顧客への向き合い方から考え直した部分があります。僕は会社の規模が大きくなってきた時に、どのようにその市場の中で社会的な価値を上げ続けていくのかを考えることが多くなりました。一方で、社会的な価値を向上するための理想論を多く掲げていくと、どうしても仕組みにせざるを得ない状況が生まれます。自然とあるべきだと決めた仕組みの中で、顧客にどのような価値を提供できるかみたいな、サービス運営者の独りよがりな考え方になっていた時期があったなと反省しています。顧客から、サービス運営者自身の不足を正しく認識し続けるのはとても大事だなと思っています。
自分の認識もそうだし、会社や事業に対して、プロダクトに対しての不足を認識しアップデートしていく活動はとても重要で、そうでないと顧客の期待が分からず、そもそも期待が分からなければ期待を超えるパフォーマンスや価値提供もできません。つまり、正しく不足を認識して、アップデートし続けないと、最終的に、殿様営業みたいなサービスになってしまうことを危機感として感じていました。顧客からの期待に応えられるように準備をし、価値をお戻しする。それが常に期待を超えていればきっと、ファンで居続けていただけます。このSHOWは、対顧客とかマーケットに向けての考え方として、大切なメッセージを込めた内容だと考えています。
前編はここまで!
後編は明日投稿させていただきます。
ROXXのTuningについてお話いただいていますのでお楽しみに!
今回、お話しをお伺いさせていただいた大輪さんの記事はこちらから読めます。