仕事も自分も常にアップデート -変化する環境でチャレンジを続ける-
こんにちは!ROXXの小林です。
2022年11月にagent bank事業部にジョインいただいた、Engineering Managerの宮竹さんにお話をお伺いしました。
- 最初に、自己紹介をお願いします。
宮竹暁です。前職は約11年間エンジニアをベースに勤務していましたが、会社の規模が大きくなる中でたくさんのことを経験させていただき、今に至ります。
簡単にお話しすると、最初はWEBエンジニアとしてスタートし、マネージャーとしてエンジニアの組織や事業の拡大を進めていました。その後携わっていた事業部を仲間と一緒に業績を伸ばし、人数が少ない時には一時的にマーケティングや営業のマネージャーなど、エンジニアに限らず何でもやりながら、新規事業も増やし、子会社化できる規模に成長させました。子会社になったあとは、エンジニア部長(CTO的な役割)も担いましたが、他にもデザイナーのマネージャー、事業責任者、大阪拠点のエリア長として赴任し立ち上げを行うなど、エンジニア以外にも携わりながら子会社の成長のため奮闘しました。
その後、グループ本社で情報システム部の立て直しを行ったり、異動した後にコロナ禍になり在宅ワークが増えセキュリティーの刷新をするためにセキュリティー部門を作ったり、事業のUI/UXの研究開発チームでエンジニアのプレイヤーに戻り、CPF、PSF、PMFのサイクルの中でMVP(Minimum Viable Product)を作り、お客様のフィードバックをもとに改善を回したりもしていました。とにかく、会社を大きくしていく過程で必要な箇所を担わせてもらってきました。
- では、ROXXへの転職のきっかけや決め手はどのような部分だったのでしょうか?
実は、前職の会社の事が本当にすごく好きで、転職する気はありませんでした。転職意思はなかったのですが、たまたま仕事の一環で記事をアウトプットしている中で1つの記事がバズり、すごくポジティブな反応をもらったという経験があります。
その時に自分が会社をよくするためにやっていたことで得た経験やスキルが他社でも役に立つかもしれないと思うようになりました。もし他の会社でも役に立つのであれば、1社だけではなく複数社に貢献するという道もあるのかもしれないとなんとなく考えていたんですね。
そんな時、たまたまROXXのCTOの松本さんと話す機会があり、話しているうちに少なくとも今のROXXのフェーズには貢献できるのではないかと感じました。
熱烈なお誘いも受け、だんだんと挑戦してみたいという思いが湧いてきたことと、複数社に貢献していきたいという点についても理解を頂き、副業についても快く許可してくれたので入社を決めました。
- 現在名古屋にお住まいですが、地元で働くのではなくなぜ東京の会社への転職を決めたのでしょうか。
今回の転職において、チャレンジしたいことの1つにリモートワークがありました。昨今、リモートワークが当たり前になっている中で、エンジニアは特にフルリモートを希望する傾向が現れており、採用の場面においてエンジニアが超売り手市場になっている現在では、働く場所を決めて採用活動をするとかなり厳しい状況です。
そのような採用事情の中、マネジメントする側としてもリモート前提でマネジメントする必要があると考えています。そのためには、働く場所を選ばない働き方に僕自身も挑戦していかなければならないのではないか、という思いが強くなりました。
特にオンラインの難しさとして、会社で重要な文化や理念が希薄化するということがあります。僕自身が「オフラインの方が醸成しやすい」とすごく実感しているところなんですね。それに反するチャレンジをする上で、自分自身が物理的に簡単に出社ができる状況よりも、あえて出社が難しい状況の方が覚悟を決められると考えたので、距離的にもリモート勤務で働く環境を選びました。まだどうすればいいか分かっているわけではないですが、これからリモートでの文化形成や理念の体現ができる仕組みを作っていきたいです。これができればROXXでの採用の競争力は上がるし、グローバルでも戦っていけると考えています。
- お仕事のこともお伺いできればと思うのですが、なぜコンピューターに興味を持たれ、エンジニアとしてキャリアを歩まれてきたのでしょうか。
コンピューターに興味を持ったのは新聞でLinuxの記事を読んだことがきっかけでした。
OS自体がすごく高価な買い物だった時代の中、あるエンジニアがそれ同等のOSを無料で作ろうとしていてすごく衝撃を受けました。当時、インターネットが普及し始めた頃で、自分が作ったソースコードをインターネットを通じて全世界に共有し、そのエンジニアに対して「こうした方がいいんじゃない?」「ああした方がいいんじゃない?」みたいな感じでOSに興味がある世界中の人が手伝って作り上げていました。そのOSは安定性も高くなり、UNIXという当時の高価なサーバーOSと引けを取らないくらいになっていきました。
しかも、それはインターネットを通じてたくさんの方が携わって作ったからか、無償で使えるようになっており、当時の僕の概念からは想像できませんでした。このようなことが普通とされる文化にすごく興味があったというのが一つですね。
もう一つは、単純に「性に合っていた」という点です。興味を持った当初はパソコンのパの字も知らず、1本指打法みたいな感じでキーボードも打てませんでした。そこから少しずつ経験を重ねてできることが増えていって分かったのですが、まず、元々仕組みを作るのが好きだったのがフィットしていました。僕は以前農業をしていたことがあるのですが、農業の世界には正解がなかったりします。行った結果が出るのが何ヶ月、或いは何年も先になってみないとわからないんですね。野菜ができるとやりがいや面白みを感じることはあったのですが、仕組みを作りづらく単調な作業が多い農業は、辛いと思うほうが先行してしまっていました。それに対して、プログラミングは一文字でもコーディングを間違えたらエラーが出るので、正解と間違いがすごく分かりやすい世界です。この方が仕組みを作りやすいので僕には合ってました。あと、飽き性の僕が全く飽きなかったことも大きかったです。
エンジニアは、新しいことがどんどん出てくる職業です。人によっては「また勉強しないと・・・辛い・・・」と思うかもしれないですが、僕は飽き性なので、新しい技術が次から次へと出てくる方が面白いんですよね。
総じて、性に合っていると思っています。
- 今までWEBエンジニアや情報システム部として経歴を積まれてきた中、なぜエンジニアリングマネージャー(以下略、EM)としてROXXに入社を決めていただいたのでしょうか。
先程の転職のきっかけと重複する部分もあるんですが、まず背景として、僕の経歴上エンジニアがベースではありますが、エンジニアに限らずマネージャーや組織長として組織の問題を解決する役割を担うことが多くなってきていました。
エンジニアのスペシャリストの人たちは本当にすごいのですが、そのような人たちと比較すると、僕はスキル面では敵わないことも多く、そちらは得意な人に担ってもらい、僕は「組織を作っていく」部分に注力していく方が全体として機能する場面が増えてきて今に至ります。
入社前に松本さんと話をしていた時にも同じものを感じ「松本さんは技術に明るくそちらが得意なので、CTOとして技術面を引っ張っていただき、それ以外の部分を僕が担えれば(VPoE的な役回り)これからのフェーズではうまく機能するかもしれないですね」と盛り上がりました。
とはいえ、いきなり大きいところではなく「まずはagant bankのEMとしてしっかりサービスや現場を理解していくところから始めたい」という部分と、そもそもROXXの中で「EM」というロールがしっかりあるわけではないのでそれを作っていくという意味合いもあり、まずはEMからスタートしてみようということになりました。
これから事業が増え組織も大きくしていく時に、チームや組織を任せることができるマネージャーが必要になるケースは多いです。僕のこれまでの経験で、EMもさることながらEM自体を育てることも多かったので、必要であれば育成する側に回っていければと思っています。
- ROXXでの今のお仕事について詳しく教えてください。
まず、僕の目指すマネージャー像というのが「サーヴァントリーダーシップ」で、トップダウンではなくボトムアップと言われる組織体系です。現場の人たちがパフォーマンスを出しやすいように、下で支えるというイメージです。実際、WEBビジネスではその方が生産性も上がると考えており、実感もあります。
その観点で言うと、マネージャーの仕事は決まった仕事があるわけではなく「今の組織に対して足りてない部分や、現場が必要としているところを埋めていく」みたいな部分が必要になってきます。例えば、技術領域が未熟なのであれば技術領域に対して必要な施策を打っていきますし、開発手法がまだ定着していないのであれば定着するように支援もしていきます。また、プロジェクトマネージャー(以下略、PM)がいなければPMの代わりをしたりもします。チームメンバーを維持・成長させるためには、モチベーション向上の施策や納得感のある評価も必要です。基本的にはその組織チームの足りないところを埋めて、更に成長させていく仕事で、今ある人財で埋める事ができなければ、埋められる人を採用していくことも必要になってきます。
では実際にagent bank R&Dでどのような事をやっているかというと、agent bank Dev の場合、すごく優秀なメンバーが揃っていて、開発手法やコーディングのレベルは高かったです。この部分は任せても大丈夫だと思いましたが、ビジネスサイドとの接点が弱いように感じました。そこでメンバーに聞いてみたところ認識は合ってましたので、技術や開発手法は任せつつ、現在はビジネスサイドとの接点を作っていくことに注力しています。
事業計画や現状のPLがどうなってるのか、事業責任者はどの方向を向いて事業を進めていきたいのか。その方向で進むとどうなりそうかみたいなところも含めて、相談に乗れるように関係を構築してきました。そして、僕が自分の口で「agant bankってこっちにいくんだよ」というのを事業責任者と同じレベルで伝えられるようになったら、Devメンバーも事業や経営が近くなるのではないかと思っています。
実際にみんなからの意見をマネージャー以上の会議の議題として持っていったり、話し合った結果を議論内容などの過程も含めてメンバーに共有するようにしています。僕を介して、メンバーの意見を他のチームのマネージャーや事業部長に伝えることができる今の状況を、Devのみんなも必要としてくれました。最近は、実際に事業の理解が進んできたことで、今後の事業成長に対してシステム部分での必要なことも見えてきたので、中長期的に向かう方向に対して事前に作成しておくべきシステム戦略のところも考えたりしています。
もちろんメンバーの評価や採用など基本的なところも携わってはいますが、今後も現場が欲している部分にウエイトを置いて、任せるところは任せて、自分のやるべき部分を現場に合わせて柔軟に変えながら組織を成長させていきたいと思っています。
- 最後に、ROXXの開発組織はどのような組織でしょうか。
会社全体ではまだ整っていない部分もあるものの、皆さんの勢いがすごくてチャレンジングな姿勢に感銘を受けています。決まってない事も多く自分たちで作っていくことが比較的しやすいフェーズではあるので、色々なことにチャレンジをしたい人には向いている環境だと思います。その辺の不完全さや常識に囚われずチャレンジできる土台から「時代の転換点」を作るようなサービスが生まれるのかもしれません。悪く言えばPDCAのDoばっかりに見えるかもしれませんが、良く言えば、それぐらいの「勢い」がROXXの良さだと思っています。(そして改善し放題でもあります!)
開発組織としてフォーカスすると、開発手法もスクラムを導入したりアジャイル開発だったりします。Webのエンジニアリングであればポピュラーになりつつはありますが、なかなか思うように導入できない会社さんも多い中で、ROXXはしっかりやっている(やれる環境)のが素晴らしいです。その上で、自分たちの作っているプロダクトの先にどのようなお客様がいてどのように喜ばせたいのか、どのような価値を届けたいのかをROXXのエンジニアも大事にしています。この体制や思いをもっと進めていくために、みんなが経営や事業に参加していると今以上に思ってもらえるようにするのが僕の役割だと思ってます。
僕の記事読んで少しでもROXXに興味を持っていただけた方がいらっしゃいましたら、是非開発メンバーとお話ししてみませんか?下記リンクからエントリーお待ちしております。
- 宮竹さん、ありがとうございました!
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