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【FY10振り返り】ROCKで伸ばしたFY10。FY11はBANDで更なる飛躍を。

はじめに

株式会社ROXXでVPoEとしてプロダクト開発部(PdM、エンジニア、デザイナーの会社横断組織)の責任者をやらせてもらっています、宮竹と申します。日頃は弊社のサービスをご利用くださいまして心より御礼申し上げます。今回は、FY10の振り返りとFY11を迎えるにあたって大切にしたいことについて書きたいと思います。

ROXXの良い点

私がジョインしたのが昨年2022年10月でしたので、ちょうどROXXでFY10が始まった頃ですね。まずはZキャリア プラットフォームのEM(エンジニアリングマネージャー、以下「EM」)としてジョインしました。

その中で一番良かった点は、入社前の面接や面談でメンバーと接している中でも感じていましたが、本当にいい人ばかりだったことです。
仕事でのインプットをしながら、メンバーとの関係も構築すべく、対面で面談させてもらったり、食事に行ったりとコミュニケーションを取らせてもらいました。

どの方もとてもオープンで、話を良く聞いてくれるという印象を持ちました。また、今より良くしようという気持ちで溢れており、向上心も高くて、とても良い人材が揃っていると感じました。入って良かったと今でも感じています。皆さんありがとうございます。

また、ROXXは、バリューにROCK、BAND、SHOWという、音楽のロックにちなんだ言葉を掲げているのですが、ROCKについては、代表の中嶋をはじめ、意見をはっきり言う人が多いと感じており、ここは本当にとても良いところで、今後も無くさず築き上げていくべきと感じました。

FY10の取り組み

一方で、あくまで私の視点ですが、更に良くなる点もたくさん見えてきました。

「人」の側面で感じた課題

まず人の側面から言うと、ROCKが光る一方で、BANDに掲げている「互いに欠けている部分を補い」は、私の接する範囲ではありますが、若干弱いと思っています。一人ひとりは大変魅力があり、優秀な人が揃っているのですが、一方で否定や不満が若干多い印象でした。

BANDに必要な要素を、エンジニアの有名な言葉で置き換えるとHRTがあると思います。

HRTというのは、Team GeekというGoogleのエンジニアが書いた本の一節で、謙虚(Humility)、尊敬(Respect)、信頼(Trust)のそれぞれの頭文字三文字をとった言葉です。

Team Geekより抜粋

最近、心理的安全性という言葉がよく使われるようになりましたが、それが目指すところもこのROCKとBAND両方を実現することとほぼ同じだと思います。それが生産性に寄与することはGoogleなどの実験結果からも証明されています。組織や個人でBANDの土台があれば、ROCKもまた光るのではと思います。
HRTをもう少し分かりやすいように、心構えに置き換えて書くと、

自分に謙虚さがあるだろうか
  相手の価値観や考えを聞く耳があるだろうか
  自分の価値観や考えを押し付けようとしてないだろうか
仲間を尊敬しているだろうか
  自分に無い相手の良さを認めているだろうか
  相手の得意分野を見つけているだろうか
仲間を信頼しているだろうか
  信頼する覚悟があるだろうか

といった感じかなと思います。
個人間もそうですし、チーム間、部署間、経営陣と現場の間でも、BANDの精神と言いますか、こういった心構えが浸透することが、FY11の会社フェーズには特にマッチするのではと思います。

部分最適から全体最適へ

いきなりこのような抽象的な話をさせてもらったのには理由があります。
FY10やそれ以前は、ROCKに牽引される形で事業や会社にも勢いがあり、意志決定や変化が速いという良さがあり、このスピード感はとても良いことで、だからこそ今の成長がありますし、今後も維持したいのですが、その弊害として、経営陣とプロダクト開発陣、Zキャリア プラットフォームとback checkと新規事業の各プロダクト間、或いは事業部間、或いは評価の基準や運用や、役割の認識など、分断されている部分が多いと感じました。

FY11はそれぞれ成長させてきた事業やプロダクトを武器に、引き続き上場を目指しつつ、全体最適を進める期と捉えています。その上で特に大事なベースはBANDでありHRTだと思います。

システム面

勢いの実例として、Zキャリア プラットフォームのEMとして入った時の紹介をします。2022年10月〜2023年1月までのたった3ヶ月で、過去行っていた新規事業が3件、うまくいっているものや可能性が見えたものを、Zキャリア プラットフォームに取り込みたいという話が出てきた事に加え、それ以外に、新たに新規で3件の大型案件を行いたいという話がありました。すごい勢いだなと感じました。

とはいえ、現状に即して考えると、これからは、スピードだけでなく保守性も重視する必要がありましたので、まずこの現状を、足元だけでなく全体的に俯瞰して捉えられるような資料を作り(非常に雑な図ですが…)、GM(ジェネラルマネージャー、以下「GM」)陣や事業部のマネージャーなどに認識してもらいました。

現在は共通基盤に投資するなどの理解を得ることができており、おこはさんの記事にあったような試作段階のものも少しずつ作られてきています。このように、システム的にも全体最適を進めるメリットが高まっています。

リソース面

採用やアサインなども、このエンジニア採用が難しい時代では特に、優秀だと分かっている人材をいかに活かすかという事が企業にとっては重要となってきます。事業毎で意志決定を分断せず、プロダクトの横のつながりを活性化させ、全体最適の議論を生み出さないといけません。

また、来期は新規事業立ち上げにも多くチャレンジする予定です。
新規事業を立ち上げるためのフェーズとして、アイディアからCPF(Customer Problem Fit、以下「CPF」)、PSF(Problem Solution Fit、以下「PSF」)、そしてようやくMVP(Minimum Viable Product、以下「MVP」)でPMF(Product Market Fit、以下「PMF」)を探り、何周か繰り返して本格運用となります。特に最近の成功例の特徴として、最初から作り込まないのは常識になりつつあります。

※ 起業の科学より抜粋

アイディアからCPF、PSFに至るまでの検証フェーズはPdM(プロダクトマネージャー、以下「PdM」)やPM(プロジェクトマネージャー、以下「PM」)、マーケティングや事業責任者といった企画に近い方の専門性が高く、検証が磨き込まれてから、次のMVPの段階でようやく若干エンジニアの知見や工数が若干必要になり(そこすら作らずPMFを確かめた会社も多々ありますが)これを何周かして角度が上がれば、最後に保守を考慮して工数をかけ開発する、というのが王道です。最後の段階では、企画職よりもエンジニアの比率が高くなります。

つまり、必要なリソースがフェーズによってかなり増減するという特徴があるので、本来であれば必要なフェーズ毎に、柔軟に必要な人を配分できるのが合理的です。

こういった人的リソースを柔軟に流動しやすくする仕組みの一つとして、FY10の5月に、隣チームのEMと相談し、不確実性の高い新規事業エンジニアチームと、不確実性の低いZキャリア プラットフォームのエンジニアチームを統合しました。わずか数ヶ月なので統合メリットは若干でしたが、逆に大きな問題も出ませんでした。

その後、7月にはPdMとデザイナーも含めて「プロダクト開発部」として大きな職能組織を作り、目下様々な横断の課題に取り組み中です。こちらは流動性向上だけが目的ではなかったものの、FY11から開始する実際のチームについては、不確実性が低いドメインのチームは固定して集中させ、逆に不確実性が高いドメインのチームは柔軟性を持たせるような体制をマネージャー陣と一緒に考えています。

このように、FY10でもこうした取り組みは開始していましたが、FY11はより強化していく必要があると考えています。

コミュニケーション面

不満や批判が発生する要因としては、誰が悪いというわけでなく、ただ単に「知らないだけ」という事が非常に多いです。そしてそれは伝達の仕組みでかなり補えます。

理想のコミュニケーションを人間で例える事が多いと思います。

脳(経営陣)で考えている事が瞬時に末端(現場)にまで伝達され、納得した状態で素早く動けたり、手(現場)で熱いものに触ったら脳に届ける前に瞬時に危機回避し、あとから脳で認識して応急処置をする、といった、一人の人間のように組織全体が動ける状態です。それらをつなげているのが神経(コミュニケーション)です。

いわゆる一体感と言われるものに近いと思いますが、人数が多くなればなるほど実現難易度が上がります。

ROXXは、私が入社した時点では130人ほどでしたが、現在は約230名と急激に増えており、人が増えるということは、それだけ多くの役割が増え、チームが分割するため、理論的にはセクショナリズムが生まれる確率が上がります。

コミュニケーションラインも膨れ上がり、一気に伝わりづらくなります。

その法則に飲み込まれないために、Mission・Vision・Valueを明文化したり、経営状況を現場にオープンにしたり、ドキュメントやコミュニケーションツールを揃えたり、整えたり、共有の場や、動画やライブ、チャットなど、伝達の仕方も含めて、様々な工夫や仕組みがあります。

Zキャリア プラットフォームのEMとしても、FY10でいくつか取り組みを行ってきました。私が参加しているGM会議やマネージャー会議のMTGの議事録をほぼオープンにし、週に一度口頭でみんなに共有しました。また、全員との1on1で日頃気になっていることを聞き、それを整理して逆に事業部のMTGで説明したり(時には現場のメンバーに説明してもらったり)もしました。つまり、現場とGM陣をつなぐ神経を作ったようなイメージです。

最初はお互いが気になっていることを直接聞くための場を私が設けたりしていましたが、伝わることが分かると自分たちで会話するようになり、少しずつお互いの理解が深まり、少なくともコミュニケーション的には以前よりスムーズに進むようになってきたように思います。

結果として、Zキャリア プラットフォームのプロダクト組織は人数の割に予想以上のパフォーマンスが出ていると思います。プロダクト開発部となった現在も、マネージャー陣には経営会議などのFBなどを行っていますが、引き続き接点は強化していきたいと思います。

また、仕組みを整える事と同時に私が意識しているのは、相手の背景や、得意分野や役割、その特徴や辛さ、努力を伝えることです。それぞれが何に取り組んでいて、それが会社全体から見るとこの部分で、私らには見えてないけどこんな苦労をしている、といった情報です。

私から伝える場合もありますし、これも本人から直接伝えてもらう場を設けたりする事もあります。知ったら自然とその人の話を聞く気になったり、この部分はあの人(あの部署)に任せようと思えたり、尊敬の念が湧いてきたりします。

  • 事業責任者になってみないと分からない「予算の重圧」や「危機感」「ストレス」

  • エンジニアになってみないと分からない「不具合やエラーへの不安」「技術の難易度」

など、頭で理解しきれない部分はもちろんありますが「相手には、今の自分の頭では理解しきれないストレスがある」という事実が分かるだけでも、自然とリスペクトが発生し、リーダーシップとフォロワーシップ両面から行動が変わる事が多いです。

そして、得意分野も人それぞれ違います。お互いの得意分野や価値観の違いが分かれば、それを衝突させるのは得策ではありません。会社全体を見回したり、役割分担や、チームの切り方を工夫すると、意外とどちらの持ち味も発揮させられるようなベストポジションが見つかります。

メンバーの得意な点と苦手な点を見極め、コミュニケーションラインを調整するだけで、予想以上の生産物を生み出す事ができますが、これも全体最適の方がより可能性が増え、メリットが出ます。


FY11は「人」が武器に

経営資源である「ヒト・モノ・カネ」の中でFY10の「ヒト」にまつわる振り返りをしてきましたが、やはりFY11を成功させるために、現在武器としてある資産もまた「ヒト」だと思います。
7月より各事業部にあったデザイナー、PdM、エンジニアを一つにした職能組織として、プロダクト開発部を作りましたが、その過程でマネージャー陣と様々な議論を重ねた時に、さきほど挙げた私の考え以外にも、職能として共通の課題(評価面・育成面・広報面・事業面・環境面・採用面)があるという見解に至り、今それぞれの課題に対して少しずつですが取り組んでいます。

マネージャー陣との議論や取り組みは自分にとっては本当に素晴らしいもので、今まで部分最適で集中して推進されていた方も、今回のような背景と課題を知るとすぐさま全体最適の思考になってくれるのは驚きで「ROXXには良い人が多い」というのをあらためて実感した瞬間でした。まだ7月に変わったばかりなので、具体的に効果が出てくるのはこれからになりそうですが、今の陣営と一緒に考えていけば、必ず良い変化を生めるのではと思っています。

最後に

これまでを総括すると、FY10やそれまではROCKの期でしたが、FY11からはBANDで飛躍させる期にしていくというのが私の考えです。

FY10は、Zキャリア プラットフォーム、back check、そして新規プロダクトと、大きく三軸で、それぞれ部分最適で突き進んで成長させてきました。だからこそ、プロダクトの成長があったと思いますし、正解だったと思います。

FY11は、より「会社」という単位で挑戦をしていく期です。一つひとつのプロダクト単位ではなく、会社全体としてどう存在感を出していくのかといった側面や、どのプロダクトも同じHRテクノロジーなので、データやモデルや機能などは共通で使えるものは整備して効率を上げられると思っています。

ノウハウや技術知見も、隣の知見を共有し合う事でより高めることができますし、ビジネス的にもシナジーを考えた方が効果が高い場面が増えるでしょう。

これらを解決するアイディアややる気が、現場や経営から当たり前のように出てきて実行できる土壌がBANDだと思うので、いかにこの土壌を整え培えるかを、現在任されているプロダクト開発部を中心にVPoEとして引き続き取り組んでいきたいと思います。

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