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一人ひとりを輝かせるために。ROXX人事が向き合う、HRBPの仕事とは。

ROXX note読者の皆様、こんにちは!菊川大輔(Daisuke Kikukawa)と申します。

ROXX創業期に、学生インターンから社会人人生をスタートさせ、2023年8月より戦略人事部 / HRBP(戦略人事:Human Resources Business Partner、以下「HRBP」)を担当しております。

最前線の現場である事業部を離れて、人事、その中でもHRBPという新たな役割を担ってチャレンジしているところなので、自分自身の変化も交えながら、フレッシュな視点でROXXの人事、特にHRBPについてお伝えできればと思います。


自己紹介

まずはじめに、簡単にROXXでの歩みについて振り返ります。

・2014年4月〜  :インターン
・2016年4月〜  :「SCOUTER」カスタマーサクセス
・2018年4月〜  :「agent bank」エージェントコンサルティング兼フィールドセールス兼法人営業 マネージャー
・2020年4月〜  :「agent bank」事業開発 マネージャー(agent bank+ パーソルキャリア業務提携リリース)
・2022年1月〜  :「agent bank」プラットフォーム事業部 ジェネラルマネージャー
・2023年2月〜  :「agent bank」法人コンサルティング事業部 ジェネラルマネージャー
・2023年8月〜  :戦略人事部 HRBP ジェネラルマネージャー

※ agent bank = 現 Zキャリア プラットフォーム

ROXXでは、キャリアアドバイザー、セールス、エージェントコンサルティング、事業開発など、多岐に渡る職域に挑戦をしてきました。関わるステークホルダーの方々も多くいらっしゃいますが、個人・法人問わず、幅広いレイヤーの方々とビジネスパートナーシップを組み、双方の事業成長に向き合ってきました。

今は、Zキャリア プラットフォーム、back checkを通してお世話になってきた企業様の人事部の方々と同じ立場・目線に立ち、HRテクノロジーカンパニーとしてROXXの提供価値を増幅させる1つのターニングポイントに繋げるべく、邁進しています。

事業部から人事部へ

事業部にいた時は、事業を伸ばすために様々な課題を解決し、事業・部門の垂直立ち上げに心血を注いでコミットしてきましたが、ROXXの描く目標やスケールが大きくなるにつれ、徐々にROXXに貢献できる価値の相対量が減少しているように感じ、自分自身に対する危機感を抱きました。

ROXXが掲げているミッション「時代の転換点を創る」が壮大だからこそ、時代の流れを変えるスピード、日本の社会問題を解決するスピードを上げるための仕事をしていきたいと、心境の変化があり、会社のために自分に何ができるか、自分は何をしたいのかを改めて考えました。

導きだした解は、ROXXのメンバーのみならず、ステークホルダーの皆様に対し、「転換点」となるきっかけを与えられる存在に私自身がなること。そして、ROXXの成長を心から応援してくださるファンを増やしていくこと。
これは、新卒第一期生として創業期からROXXと共に歩んできた自分に出来る唯一無二の仕事であり、この挑戦こそが、今の自分の限界を突破する着火点にもなると確信し、人事として新たな一歩を踏み出す決断をしました。

私の社会人経験は全てROXXでの経験なので、文字通り、会社とともに自分も社会人として成長してきました。そんな私にとっては、ROXXを選択したこと自体が「人生の転換点」です。ROXXに関わってくださる皆様にとっても、ROXXとの出会いが転換点とすることができるよう、人事部で新たなチャレンジに挑んでいます。

ROXXの人事 / HRBPが向き合っていること

人事部に異動して一番の変化は「自身の事業部門に対する個別最適」から「全事業部門に対する全体最適」で考えながら動く重要度が増したことです。

現状を正しく把握するインプットの情報量はもちろんのこと、各事業部門が掲げる未来への意思と、経営の優先順位を正しく理解し、マルチに物事を推進する処理能力が一段と求められるようになりました。異動して3ヶ月経過し、ようやく全体像をキャッチアップした上で、HRBPが何を掲げ成し遂げていくべきかを言葉にすることができるようになりました。

従業員あたり売上生産性

以下の図は、ベンチマークとする先輩企業様の推定従業員数と推定年間売上/人をプロットしたものです。成長ベクトルは大きく3種類存在しています。

  • 現状の売上生産性を”大幅に”向上しながら、組織規模を大きくする(青色線)

  • 現状の売上生産性を向上しながら、組織規模を大きくする(灰色線)

  • 現状の売上生産性を維持し、組織規模を大きくする(灰色点線)

プロダクトやマーケットの力による差異は所与としても、HRBPという役割における重要なテーマは、「組織の力」で青色線の成長曲線を描くことができるか否かがポイントだと考えています。
また、直近3年間の成長で、将来従業員数が1,000〜2,000人を突破するタイミングの到達地点が大きく変わる重要な局面に置かれていることも自明です。

HRBPが正式に発足し、CHRO 西村の元で、この成長を遂げるシステムが構築された今、改めて250名を超える素晴らしいメンバーが集まっているROXXで、一人ひとりが掛け算となるように、つまり100%以上の力を発揮できるような”組織の力”をどのように構築していくのかが使命であると認識しています。

HRBPの目指す方向性

売上と利益を上げていかなければ生き残っていけないのは、どの企業でも同じです。よって、ROXXのHRBPでは、従業員あたりの売上生産性を高めるために、E-LTV(従業員生涯価値:Employee Life Time Value、以下「E-LTV」)の向上に務め、各事業部門の成長に貢献していくことを目指すべき方向性と定義しています。本日は、その中で私に与えられているミッションを説明します。

候補者様が弊社と接触する選考開始時期から、勤続年数とともにROXXに活躍いただいている期間で投資しているコストに対し、どれだけ「ROXXの成長への貢献していだいているか」を表す指標がE-LTVとROXXでは定義しています。

そうした場合、今のROXXにおいてE-LTVの向上には、以下4点が重要なIssueであると捉えています。

  • 採用時のリードタイムを短縮し、候補者様も弊社も負担の少ない採用手法の実現

  • 入社時に実施するオンボーディングをより効果的なものに進化させること

  • 入社後継続的にご活躍いただける仕組みを構築し、特にオンボーディング終了時点のE-LTVを最大化すること

  • 長い時間軸で、個人の成長とROXXの成長を指数関数的に伸ばし続けられる、E-LTV成長率を向上させ続ける仕組みをつくること

E-LTVの成長率が鈍化してしまうことは、せっかくROXXを選んでくださった皆様がご活躍いただくフィールドをご用意できていないものと生産性同義と捉え、より貢献度の高い仕事へチャレンジし続けていただけることができる仕組みを構築することが大切です。その先に、半期毎に250人以上から選出される全社MVP「ROXXTAR」の創出に繋がっていくことも目指しています。

だからこそお一人ひとりのE-LTVの向上にHRBPとしても向き合い、オンボーディングの完遂はもちろんのこと、その先までKPIとして責任を持ち、市場よりも圧倒的な速さで力が身に付き、個人の成長が会社の成長とも連動する領域が増えている状態を目指しています。そのためには、事業部とのパートナーシップが必要不可欠であると考えています。

HRBPの役割と業務内容

上記の重要な3つのIssueに対し、HRBPの具体的な活動内容をフェーズ毎に定義しています。HRBPが担当する部門の組織状況に応じて、注力するフェーズの優先順位や課題は異なる一方で、E-LTVを向上するために必要な活動自体は変わらないことから、HRBP部門内でのナレッジシェアも大切にしています。

ソーシング

  • ポジションの求人票をオープンして、各部門も課題を解決できる候補者様を探し、エントリー、書類選考を通過いただくことをソーシングと呼んでいます。

    • ROXXにエントリーしてもらうまでのエージェント様へのご協力依頼、スカウトソーシング業務に掛かる時間的コスト

    • 要件に即した候補者様であることから、面接を担当する面接官の時間的コストは元より、候補者様の面談・面接時間を無駄にしないなど

クロージング

  • ソーシングが強固なものとなり、ソーシングあたりの決定効率が上がれば、採用あたりのオペレーションコストはROXXだけではなく、候補者も、もちろんエージェント様も下がります。さらに、組織全体の成長支援力が上がれば、採用ターゲットは広がり続け、採用単価も下がる可能性があります。業務フローから決定する効率を上げるために、以下の取り組みを行っています。

    • 選考開始〜入社承諾までのリードタイムの短縮

    • 面接官による主観的なバリュー面接の実施と、一緒に働いたことのある客観的なback check双方でのクロージング要件の情報収集

  • つまり、ソーシングというフェーズにおける重要な活動は、そのポジションごとの組織課題をいかに正確に理解し、精度の高い要件定義から、エージェント様や候補者様に情報をデリバリーすることで、高いクロージング確度で決定効率を上げることで、採用予算を達成することに尽きます。そして、それらが結果的に、E-LTV向上に貢献することが可能です。

オンボーディング

  • 入社後早期にパフォーマンスが高くなることを支援することで、E-LTVの初期値(基準)が高まり、より早く新入社員の方の組織への貢献を実現することが可能です。一方で、新入社員の方が新しい組織環境で、保有しているパフォーマンスを最大限に発揮するためにはいくつか壁が存在します。

    • 人間関係の壁

      • 誰がどの部署に所属し、どういった仕事をしているのか、困ったときに誰に質問をすれば良いのかが分からない

    • 期待値の壁

      • 会社が掲げているミッションに対し、配属部門の上司や周囲から業務内容・成果への期待と、新入社員の入社意図との細やかな擦り合わせができず、双方にとって不安な状態に陥ってしまう

    • 学びの壁

      • 業務内容や関係する知識やスキルはもちろん、会社の仕組みや社風、カルチャーや価値観、社内用語や暗黙のルールなど、新入社員にとって分からないことが多い

    • 成果の壁

      • 求められる成果に対し改善すべき課題、改善方法が分からず成果への到達スピードが上がらない

  • それぞれの壁を乗り越え、保有しているパフォーマンスを最大限に発揮できるようになり、更なる高い目標や役割に挑戦できるようになります。一般的には、初期的に悩み苦しんだことは組織内で”暗黙の了解”となってしまうのが自然でありますが、ROXXではそれを撲滅するため、90日間の成長支援プログラム(以下、「オンボーディングプログラム」)を実施しています。

    • 入社前

      • 面接時評価・back check(リファレンスチェック)情報の共有

      • 配属先チームでの期待値のすり合わせ

      • マネージャーとの成長支援方針の擦り合わせ

      • 人事がサポートすべき内容の特定

    • 入社日〜現場配属前

      • 初期合同研修

      • 配属先チームとの歓迎ランチ

      • オンボーディングプログラムの共有

    • 現場配属後〜90日間

      • 人事フォローアップ面談の実施

      • オンボーディングプログラムの進捗共有

      • 人事フォローアップ面談の内容を元にした成長支援における改善点のあぶり出し

      • HRBPと事業部の部門長との週次での定例会議内で、組織課題の対応アクションアイテムのすり合わせ

  • 各配属先チーム毎に、オンボーディングプログラムの目標地点を設定し、HRBPがフォローアップ面談を担当することで、新入社員の方を、配属先の部門長、直上長であるマネージャー、そして人事とトライアングルの形で支援体制を取り、一人ひとりが早期に組織貢献できるよう支援します。新入社員がオンボーディングプロセスを完遂できるよう、事業部とHRBPが同じゴールに向かい、その目的を達成するために双方に責任を持つことで、表面的でない本質的な協力関係が生まれるものと考えています。

  • オンボーディングプログラムを完遂いただくために必要な期間を初期の3ヶ月と設定し、成長支援力と人材採用要件の見直しを行ったり来たりしながら、採用すべきペルソナを明確にし、ソーシングの質も改善していきます。加えて、オンボーディングプログラムで達成すべき基準値も引き上げ続けていくことも重要な活動です。

リオンボーディング

  • 入社後3ヶ月間のオンボーディングプログラムを経て、部門内のハイパフォーマーの基準に到達していただく割合の増加、またそこに到達するまでの速度向上を目的とし、以下の取り組みを実施しています。

  • 部門組織という単位での中央値を上げるには、なかなかパフォーマンスが上がらない方々に対し、パフォーマンス改善のご支援を行うことも1つの重要なテーマです。このリオンボーディングプログラムの確立により、E-LTVの変化率が停滞し始めたり、ハイパフォーマーが更にE-LTVを向上するための支援に厚みが増します。もちろん、新卒で入られる新入社員の方々も、そこから描く入社後キャリアパス制度と共に強化をしていく必要があると考えています。リオンボーディングは、FY11期で取り組むべき、もっとも重要なテーマの1つとして掲げています。

オフボーディング

  • オンボーディングおよびリオンボーディングの状況を加味しながら、残念ながらROXXを去ることになった方に対し、マネジメントライン以外の第三者として、HRBPが客観的なフィードバックを得るために実施しています。

  • オフボーディングで得られる一次情報から、E-LTVが伸張しなかった原因を探り、前工程のフェーズで改善すべき点を明らかにすることを目的としています。

キャリアプランニング

  • FY11期にチャレンジしたいテーマが、キャリアプランニングの領域です。ROXXメンバー一人ひとりをご支援し、ROXXTARをたくさん生み出していく組織にしていきたいと考えています。FY11期が終わったタイミングで、ぜひ本取り組みに関して振り返りができる状態を目指します。

HRBPのミッション

経営層、部門や事業責任者であるGM(ゼネラルマネージャー)、そしてMgr(マネージャー)のビジネスパートナーとなり、「人と組織の側面から非連続な事業成長を実現する」ために、HRBPチームは存在します。

ROXXのHRBPは、「人」にまつわる課題を、事業部の方々とともに有機的に協力関係をき解決していくプロフェッショナルな集団を目指して、事業の成長と個々個人の成長が直結し、成果地点がより高く遠くへ、早く到達できる状態を目標に、各フェーズ毎の課題解決に向き合っていきます。

ROXXは、何者でもない人間たちが集まり、「時代の転換点を創る」という大義名分を掲げ、できる方法を考え、言葉にし、そして顧客の成功から考えるソリューションを発信し続け、時代の流れを変えるほどの大きなコトを成し得ようとする”人”の集合体組織です。

より良くなるよう変化を恐れず諦めずに挑戦し続けていく過程で、5年10年20年と向き合うすべてのもの、そしてROXXで出会った仲間と苦楽を共に過ごした時間こそが、「ROXXらしさ」という言葉を生み出すものだと考えています。

ROXXの成長が今在籍いただいているメンバー、またこれからご入社いただく皆様、それぞれの役割と成果に直結し、その成長に貢献出来ている状態を肌身で感じられる状態、すなわち「ROXXは、自分たちの手でROXXを成長させてきた会社だ」と思ってもらえるように、HRBPは、会社そしてメンバー一人ひとりに向き合っていきます。


最後までお読みいただきありがとうございました!
続く後編では、ROXXのカルチャーに迫ってお届けしますので、お楽しみに!

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